NGOプレスリリース
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TICADIV-NGO Network/2008G8サミットNGOフォーラム
G8、貧困拡大を前に、自己保身に終始
2008年7月8日 - 本日(7月8日)、北海道洞爺湖サミットはG8首脳による議論を終え、すべての主要議題に関するコミュニケを発表した。それらを一貫しているのは、貧困削減に向けたこれまでの前進を無に帰すような緊急の事態が起こっているにもかかわらず、これらに対して国際的な指導力に値する抜本的な解決策を何ら提示できないどころか、逆に自己利益の追求に終始するG8の姿であった。日本政府は、地球規模課題の中で重要視した課題について、議長としてG8でリーダーシップを執ることに、ことごとく失敗した。
開発・アフリカ
「G8は、過去にかわされた目標を、達成の道筋を立てないままに繰り返すにとどまった。保健などでごく一部に進展はあったものの、全体としてG8リーダーは悪化する貧困問題の緊急性を捉えることに失敗している。MDGs達成は絶望的であり、さらにその状況を逼迫する食料危機、気候変動に直面するアフリカへの追加支援を打ち出すことはできなかった。」稲場雅紀、G8サミットNGOフォーラム貧困開発ユニット/アフリカ日本協議会
· ODAについて、2010年までに世界全体で年間500億ドル、アフリカに250億ドル増額するとしたグレンイーグルズ公約は再確認された。しかし、そのロードマップはいまだに不明で、2010年の約束を守る道筋もつかないままである。これで2010年以降の支援拡大をうたっても空虚としか言えない。
· TICADの成果をG8に持ち込もうという日本政府の意図は、アフリカ開発の道筋をゆがめる結果となっている。TICADで強調された民間投資主体の経済成長路線が、この食料危機・気候変動の時代にそのまま維持されている。貧困削減という明確な目的が失われ、「元気なアフリカ」は誰のためのアフリカなのか?
· 保健分野について、G8が行った誓約を履行するためのメカニズムが作られたことは評価できる。一方、2007年のハイリゲンダムサミットでなされた、感染症対策・保健システム強化への600億ドルの拠出誓約について、5年間という、不当に長い達成期限が設定されたほか、内容も曖昧なものになった。
· 教育に関しては、10億ドルとされているFTI(ファスト・トラック・イニシアティブ)の資金ギャップを埋める努力を継続するが確認された。しかし、これは『EFA(万人のための教育)』のためにG8が拠出する必要があるとされている130億ドルには到底満たない額である。また、EFA達成のために「意思と良い計画を持つ国は、資金不足によって. 目標達成を阻害されない」という、ダカール宣言で交わした結果に対する責任を明記しなかった。
食料危機
「命をつなぐための1日1食すら口にできない人が世界中で急増している。それなのに、G8首脳たちはその原因がG8自身にあることを認めなかった。食料援助や農業生産向上の支援など、対処療法としての方策が打ち出される中、自らのバイオ燃料政策、投機マネーの規制など根底にある問題に緊急対応する姿勢は見られなかった。」 冨田沓子、G8サミットNGOフォーラム貧困開発ユニット/(特活)ハンガー・フリー・ワールド
· 3年間で穀物価格が83%上昇している 価格危機を受け、首脳間で問題意識を共有し、食料安全保障に関する文書が採択されたことは前進である。
· 何年にもわたり、減少傾向にある農業分野への支援を拡大することが確認された。しかし、どのような支援であるべきか、そして必要とされるスケールを確認することが必要だ。
· また、農業支援のあり方も、途上国の農家のニーズに基づいたものでなくてはならない。文書では、「新しい農業技術による食料生産性の向上」とあるが、遺伝子組み換え種子(GMO)や、アフリカでの影響が十分確認されていない大規模単一生産を進める「緑の革命」のあり方などについては慎重になるべき。
· 農業支援には、2012年までに220億ドルが必要とされている。現在のG8の年間支援は20億ドルにとどまっている。
· バイオ燃料については、バイオ燃料生産と食料安全保障の両立を確保することが確認された。バイオ燃料の需要の急激な上昇が食料価格高騰に30~75%の影響を与えたとされている。その責任がG8をはじめとする先進国に責任があることを認め、人々から食べ物を奪っている現実を認める必要がある。現状では、十分に緊急性を認識した対応とはいえない。
· また、投機マネーの規制に関しては、一切触れられなかった。G8諸国は今すぐに投機マネー規制の仕組みを打ち出すべき。
気候変動
· 温室効果ガス削減に関する長期目標に合意したが、その実現に今G8に求められる中期目標の合意をしなかった。そのため、貧困層の暮らしに与える悪影響の予防責任を果たしていない。
· 途上国向けの基金設立に合意したが、貧困国の適応のための資金はまったく少なく、縮小するODA資金を財源とすることで貧困削減を犠牲にし、この基金を気候変動について正当性を持たない世界銀行に設立された。







